車を満タンにした後、近くのベトナム人コミュニティでベトナム風
チキンライスのランチを楽しんだ。
茹でた鶏に、スープストックで煮込んだライスとチキンスープの
シンプルな一品。
ずっと昔、友人とNYチャイナタウンで食べたチキンライスを
彷彿させる味だった。
その頃は課題の制作に連夜遅くまで取り組んでいて、
お腹がすくと深夜まで営業していてしかも安い移民経営の
簡易食堂に寮の友人達と連れ立って出かけたものだ。
10歩も歩けない狭い食堂でシンガポール華僑の友人が
メニューにないものを思いつくままにオーダーしてくれた中で
特に印象に残ったのがチキンライスだった。
「あの味をもう一度」 ずっと思ってきたのだが、友人は卒業後
帰国し、メニューにも載っていないので英語ではオーダーしづらく
食べそびれていた。
今回調べて「海南鶏飯」(ハイナンジーファン)と呼ばれる
アジア名物の屋台料理と25年を経て初めて知った。
さて、支払い直前になってレジ脇のCASH ONLYの注意書きに
はっとした。
食事代は合計でも$20しないのだが、さっきのガソリンスタンドで
お得な現金支払いで最後の$20札を使ってしまい、キャッシュの
持ち合わせは二人で$7しかない。

またやっちゃった・・・
ボーイと顔を見合わせると不謹慎にも笑いがこみ上げてきた。
2週間前も東京でお財布がカラなのに気付かずに、喫茶店で
あんみつをオーダーして窮地に陥ったばかり。
さらに恥を晒せばヴェネツィアであわや無銭飲食となりかけたのも
記憶に新しい。
断っておくがシティガール、ボーイとも決して常習犯などではない。(笑)
キャッシュレス社会の米国は支払いはプラスチック(=クレジットカード)が
ほぼ常識。
現金を持ち歩くのは危険であることとクレジットカードの最大限
利用でマイルを貯める、この二点から、普段から必要以上の
キャッシュは持たないことにしている。
日常生活で現金しか使えない場面は、橋の料金所と駐車メーター、
それに現金払いだとマケてくれるいくつかのガソリンスタンド以外には
殆どない。
ごくたまにクレジットカードを取り扱わない小さな商店に出くわすことは
あっても、現金がなくて困ったことは一度もなかった。
それが今年は7ヶ月間に立て続けに3回もである。
すべて異文化圏での出来事であり、米国標準ではないのは
とうに学習している筈なのだが・・・慣れとは恐ろしいものだ。(笑)
レストランの名誉のために付け加えれば、レジの横にATMマシンが
設置されていた。
だが、キャッシュカードも持ち歩かない主義。
クレジットカードで現金を引き出そうと試みたのだが、何度やっても
うまくいかない。 多分、暗証番号が違うのだろう。
家まで現金を取りに帰ろうにも片道1時間の道のり。
必死に頭を寄せ合って考えたが他に支払いの方法は考えつかない。
・・・もう仕方がない。
場数を踏んで慣れてしまった感のあるボーイが(笑)
レジで事情を説明すると、「いつでもいいです」と思いがけなく
優しい言葉が返ってきた。
レジ係の若いベトナム人女性のさわやかな笑顔に救われた。
一週間後の昨日、レストランへ支払いに行った。
これで新年をすっきりと迎えることが出来る。

借りたものは旧年のうちに返す習慣はベトナムにもあるのだろうか?









