"One man's trash is another man's treasure."
-- 捨てる神あれば拾う神あり。

ボーイがついに愛用スクーターを手放した。
7年前まで住んでいたSFのアパートには住人専用の駐車スペースがあった。
家と隣家の塀との間の「鰻の寝床」的狭小空間に車が4台と
スクーターが1台。
一台分の幅しかない所に隙間なくきっちりと縦列駐車するので
道路側に他の車が置いてあると出られない。
車の持ち主に頼んで動かしてもらわないとならない。
そこは同じ屋根の下に住む顔見知り同士。 大体は快く車の鍵を貸してくれる。
マイカー通勤のない我が家の定位置は
一番奥。
他の3台とも在宅の日などは
まずA車をあそこに置いて・・・
次にB車をこうして・・・
C車はここに・・・路地裏の狭い場所でパズル解きのような戦略をもってしてやっと
マイカーを路上に出す。
その後、C→B→Aの順に元の位置に戻し鍵を持ち主に返す。
高度
(駐車)技術はもとより、運転免許も持ち合わせていない
シティガールに代わってボーイが一人で毎回のように繰り返す
出発前と到着時の儀式だった。
スクーターだけは私達がアパートに居た2年間、一度も動かされる
ことはなかった。
住人に聞いても持ち主と名乗る者がいない。
一体どういうことだろう?ボーイの探偵フットワークが発揮された。
「数年前から放置されている」という情報が入ると、ライセンス
プレートから持ち主を突き止め、とんとん拍子に譲り受け交渉が
成立してしまった。
本体はタダ。 登録手続きや修理にいくらかかったのかは定かではない。
ボーイは
モノを捨てられない人間なのだ。
道端に放置物があると必ず車を停めてチェックする。
・・・だけでなく、使えそうなものは拾ってくる。
資源の再利用と言うが、有り難かったのはコピー機だけ。
(笑)スクーターなど拾ってこられてもなぁ
こちらからすればゴミが増えるだけの話だ。
その後、SFから湾を隔てた丘の家に引っ越し、駐車に悩むことはなくなった。
初めこそ一人で出かける時にスクーターを活用し、丘のミニツーリングを楽しんでいたボーイも次第に飽きてきたのか、この数年はガレージ内に放置状態だった。
乗らなくても登録更新は毎年やらなければならない。
今年も更新の時期が来て手続きに行った。
登録料が安く済む"Planned non-operation"
(*乗らずに所持するだけ)にするつもりだったらしい。
が、
一日遅れで支払い期限を逃しこのオプションはなくなった。
期限後は正規登録料+遅延ペナルティを支払うしかない。
ボーイはすごすごと順番待ちの列に並んで書類に書き込み始めた。
痛い出費だなぁ払わないで済む方法はないの〜?・・・登録更新しないで売るのは?あっ!(もしかしてグッドアイデアだった?)♪保険のコピーを忘れた。・・・ (呆れて言葉が出ない)後日出直すつもりで帰ってきた。
ところが帰りつくなりボーイは中古スクーターショップに問い合わせの
電話を入れているではないか。
モノを捨てられないボーイが・・・?
予期せぬ雲行きだが期待せずに見守る。
写真を撮ってここにメールしてくれと差し出したのはスクーターショップの名刺。
秘書
(シティガール)の努力の甲斐あって無事に商談が成立。
翌日$450の小切手と引き換えにスクーターは引き取られていった。
これには伏線があった。
続きを読む "ボーイの野望 (前編)"